私は昔から貧乏である。

年金暮しは、人によって様々な人生を

送らせるものだ。

妻を失ってから人生からの逃避が

始まった。

意味の無い人生に意味を見出だす為、

金使いが激しくなり、気の済むまで

金を使った。


そして、娘との葛藤。

気性の激しい娘なんかに、世話になんか

なりたくない。

その結果が自立した生活であった。

これは、伴侶を亡くし独り孤独に生きる人

も同じだろう。

2月14日に年金が振り込まれる。

今現在の所持金は5000円。

食料を買えばほとんど使ってしまうだろう。

食料と言っても缶詰と漬物がおかずなんだが。問題は米だ。安くても1700円だ。

5kgでだ。

今ある米をなるべく消費しないように

1日一食だ。

更に問題なのは病院だ。

診察代と薬代で5000円の金はほとんど

使いきってしまう。

食料か病院かの二択だ。

食料のほうを取る。

1合の米を食う、と言うか一食を1合と

決めたんだが、あと少しほしいところだ。

味噌汁と言うか具の無い味噌汁で腹を満たす

しかないな。

いい匂いがしてくる、これはとん汁だな。


そう言えば若い頃からいつも空腹の時が

多かった。

その時も1日一食、即席ラーメンだったな。

貧乏生活は父親が他界した時から始まったんだ。

でも、少年時代は空腹と言う事はなかった。

母親がそうしてくれたんだ。


全てが妻が亡くなった事で私の人生は

私にとって苦痛の連続となった訳だ。


でも、私達夫婦は親の面倒は全てやってきた。

食べる事で苦悩を与える事などしていない。

それが普通の状態だと思うし

親に対しては苦労はさせない生き方をしてきた。

その価値観を人に押し付けるつもりはないが。

人生って、ある意味で面白い。

伴侶を亡くす苦しみ。

年金暮しで空腹。

この条件で生きぬいてみせる。

あと少し頑張ればそれで済む問題だから。


さて、飯でも食うか!


玉子で少し贅沢をする。