最高の喜びと奈落の底

新盆が終わり、明らかに雰囲気の違う祭壇の部屋。

妻の遺影に向かって話しかける……

そうか、もうここにはいないんだ…

疲れはてて、ソファーに横になって、寝てしまった。

うつらうつらしながら、目を覚ます瞬間、宮ちゃんの気配を感じ

あっ!生きてたんだ、今までのは

悪夢だったんだと、最高の幸福感を感じた。それが一瞬で現実に

引き戻された。

私の心は少しずつ上向きになって

いたが、また奈落の底に突き落とされた。

泣きながら、祭壇の前でご飯を

食べた。

宮ちゃんとの別れは病院で1回

出棺の時で2回目、火葬場で3回目

49日の時で4回目、新盆で5回目

もう疲れた😣💦⤵️

新盆も今日で終わってしまう。

今まで妻に、任せっきりの盆の用意。どうするんだっけ、娘と相談しながら準備をした。

妻の知り合いが、香典を持って、

訪ねてくる、なんとか、話しをして、返礼品を渡して、お礼を言って……。

自分も何回か逆の立場で経験は

していたが、ほとんど忘れている

盆の間、毎日ご先祖様に手を合わせ。……宮ちゃんには特別な意味

を込めて、手を合わせた。

生きていた時のように、夕方5時

なったら一緒に風呂に入り、背中を洗ってやり、頭を洗う手伝いを

してやって、タオルを絞って妻に

手渡す。そう言うイメージでやってきた新盆。もう今日の夕方

帰ってしまうのか。

そう思うと涙が流れた。

新盆か。

明日は宮ちゃんの新盆だな。

今までのお盆は、宮ちゃんと2人で用意してたよな。

それが、宮ちゃんの為に迎え火だなんて。

信じられないし、認めたくないよ。

あの日から俺の時間は止まっているんだ。

夕方5時になったら、また一緒に

風呂入ろうな。宮ちゃん……。