会いたいよ宮ちゃん

私は妻を、宮ちゃんと呼んでいた。3ヶ月がたち心は落ち着いたかなと思ったら、とんでもない、会いたい、どうしても会いたい、無理だと分かっていても会いたい。用事をしている時、宮ちゃんを忘れている瞬間がある、それに気づく時、心の中から宮ちゃんが離れてしまっている事に気づき、宮ちゃんを呼び戻す。遺影の前で泣く、声を殺して泣く。全ての人と言っていいほどの人が、最愛の人を亡くす苦しみを、形は違えどもいずれは経験する。幸せな家族、楽しい時間を過ごす人達。普通の生活をしている人達は、きっと、思ってもいないだろう、いずれ強烈な苦しみを経験するという事を。何で世の中に、こんな苦しみがあるのだろう。何でだ…。