家に帰れば。

孤独感の中、今のところ

趣味に逃げている。


定年を過ぎたおやじが、

孫のウエットスーツを着て

ヘルメットを被り

バイク用マスクをして

アメリカンバイクで

走っている。


妻の車のカスタムのために

イエローハットまで…

買い物を済ませ

家に向かって走る…


妻がいた頃は、家に帰ることには

何も感じなかった。


それが今は違う。

家に着き…

玄関まで、向かうその時に


妻はもう、居ないんだという現実

を、突きつけられる。


毎回そうだ…


遺影の前にいき

妻に話し掛ける


涙があふれる…

趣味に逃げている。


生きている意味も分からない。

生きている理由も分からない。


遺影に向かって…


逢いたいよ…

話しがしたいよ…


この悲しみは…

いつまで続く…


明日も…

…今日と同じになるのだろう。

…きっと…