私を思って悲しまないで…。

バイク用品の買い物。

妻のココアに乗って。


思い出の多いココア、

あの時から妻の残したゴミを

捨てられない。


助手席には妻の遺影。

妻に話し掛けながら走る。


帰り道

宮ちゃん…とりせんの測を通るよ…

パチの帰りによく寄ったよな…

宮ちゃん…カワチの測を通るよ…

パチに行く時、食材とか

雑貨品…買ったよな…。


走りながら泣いた…。


家に着き、祭壇に宮ちゃんを戻す


椅子に座って話し掛ける。

…もう…俺…どうすりゃいいんだよ

会いたいよ、話しがしたいよ…。

遺影を見ながら泣いた…

声をあげて泣いた…


私を思って悲しまないで……

そう言われている気がした…


できないよ…

そんな事俺にはできない…


でも逆の立場になったら俺だって

…俺を思って悲しまないでくれ…

きっと、そう言うよ…


俺だけ悲しいんじゃないよな。

宮ちゃんも悲しいよな…。


頑張って努力してみるよ…。

悲しまないように…。


俺は今だって、宮ちゃんに何か

してやりたいんだよ…。


心の中から…何かして

やりたいんだったら、悲しむのを

やめて、宮ちゃんが望む生き方を

してやったら…と思えてくる…。


そうしたいが…

宮ちゃんを悲しませたくないから

そうしたいが…。

できそうにない…。

今の俺には無理だよ…。


いつまで続くのだろう…

この苦しみ…。